抄録
コンクリート用混和材として籾殻灰の利用に着目し, 種類および粒度の異なる籾殻灰を対象としてそれらの基本的な物性を調べた。さらに, これらの籾殻灰を結合材質量の内割で10および20% 混入したモルタルの圧縮および曲げ強さ試験を実施し, シリカフューム, フライアッシュおよび高炉スラグ微粉末を混入した場合と比較した。これらの結果から, 籾殻灰混入モルタルの圧縮強さは, 籾殻灰の種類および粒度により相違したものの, いずれの籾殻灰を混入した場合においても無混入モルタルに比べて圧縮強さが増加し, 籾殻灰のポゾラン効果が認められた。また, 籾殻灰混入モルタルの強度発現は, シリカフュームを混入した場合と同程度であり, フライアッシュおよび高炉スラグ微粉末を混入した場合に比べて良好であった。