農業土木学会論文集
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分割型圧密試験に基づく二次圧密を考慮した沈下予測モデルの開発
西村 伸一日高 健寿
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2006 年 2006 巻 241 号 p. 97-105

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抄録
粘性土の時間依存性挙動を考察し、現地の実測値からでもパラメータが同定できるような簡便なモデル化を行っている.分割型圧密試験機は, 圧密試料内部のひずみや間隙水圧を知ることができ, 特に, 二次圧密を含む時間依存性挙動の考察のためにしばしば採用される.本研究においても, 時間依存性挙動を念頭に置き, 上記試験機を用いた圧密試験を実施している.圧密試験は, 厚さ2cmの試料を3連結して実施し, 実験試料としては, カオリンおよび海成粘土を用いている.また, 二次圧密現象に対して, 弾性モデルに粘性項を付加したモデルを利用し, 実験で得られた挙動を模擬している.実験の結果, 排水面近くを除けば供試体のe-log p曲線のひずみ速度依存性はそれ程重大ではなくいことが顕かとなった.また, 解析の結果, 提案する簡便なモデルを用い, 分な精度で時間一沈下挙動を表現できた.
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© 社団法人 農業農村工学会
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