農業土木学会論文集
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トレンチャ掘削式穿孔暗渠の耐久性と適用条件
北川 巌竹内 晴信横井 義雄
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2006 年 2006 巻 243 号 p. 349-354

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抄録
トレンチャ掘削式穿孔暗渠は, 資材を使わずに深さ60~120cmの土中に直径20cmの円形空洞と幅7cm程度の溝を掘削して, 溝の途中から改良を施した土蓋を作り閉じて, これにより溝空洞を形成する工法である.穿孔暗渠は, 暗渠管等を用いる暗渠と同様に余剰水を排除でき, 作物の湿割回避にも効果的であった.泥炭土では, 施工7年後に溝空洞がやや狭くなり, 10年後で溝空洞が40%まで減少したが, 空洞の形状は維持されていた.粘質な低地土では5年後で溝空洞の変形が顕著になる.堅密な台地土でも施工できるよう溝掘削の改善をしたが, 溝空洞が崩落しやすく適用できない.穿孔暗渠は弾丸暗渠より施工費がやや高いが, 耐久性が改善されている.
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© 社団法人 農業農村工学会
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