抄録
摩耗により骨材の露出したコンクリートを模擬した水路の粗度係数を水理模型実験により測定し, 表層の凹凸形状から粗度係数を推定できる表面粗さパラメータを算定した.水理模型実験の結果, 粗度係数nは0.013であり, コンクリート水路の設計基準値以内となった.模擬摩耗コンクリートの表層形状を, 凹凸の高さ分布の偏りを示すスキューネスにより特徴付けた. マニングの粗度係数と表面粗さを関係づけるための摩耗を模擬したコンクリート水路の相当粗度島は, 算術平均粗さRaが0.5mm (±0.12mm), 凹凸の最大高さRzが4mm (±1.43mm) の範囲においては, ks=2×Rz, 又はks=0.26×Rzで表せることを示した.