抄録
筆者らがこれまで取り組んできた「平安・鎌倉時代を対象とした僧侶データベースシステム」の概要を紹介するとともに,ここ1年間の活動の中で. SVGによる系図表示の取り組みを報告する.曽侶データベースシステムの開発では,(1)文献の登録と検索,(2)人物の登録と検索,(3)人物間の関係解明,および(4)データの人力支援に焦点を当てた.本システムを活用することで,各種情報の登録・検索の効率化や,従来気付き得なかった人間関係の発見が期待できる.このシステムはJavaで開発しており,系図の表示においてもそれによる弊害や限界が判明した.その諸問題を解決し,見やすく使いやすい系図システムとするため,SVGを用いた系図表現を試みている.漢字表示の問題は,グリフをSVGファイルに埋め込むことで解決を図っている.