抄録
系が制御可能である為の条件を合理性の動的性質から明らかにし、その条件を持つ系をシステムとした。そして、機械の制御、設計過程における認識の制御、時代の要請を認識する事による行動の制御はシステム上でのフィードフォワード、フィードバック制御である事を明らかにした。さらに設計過程では問題解決が散漫に行われる事、時代の要請の認識過程ではその他に、時代の要請を知る事の出来る社会の洞察力、警鐘を読み取れるヒヤリハット現象が散漫に現れる事を指摘した。最後に、これらの 3 つの制御は、制御に関する1 つの時代の流れとして考える事が出来る事を示した。すなわち、時代の流れの始まりと、時代の流れの向かうべき方向、時代の流れの中の 3 つの制御の出現の順番に意味がある事を示した。制御に関する時代の流れの始まりからは洗脳の悲劇を克服する方向として意味がある事、向かうべき方向に関しては自然の制御に向かう可能性について示した。