情報知識学会誌
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WPAを用いた野球の戦評の自動生成
工藤 健太郎大川 恭平金澤 慧村井 源
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2019 年 29 巻 2 号 p. 181-186

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抄録

 野球の試合の概要を伝える戦評文章は現在人手によって生成されている.書き手によって試合の焦点が異なり,プレイについての表現も専門的である.これまでも文章を自動生成する取り組みが行われているが,最も試合中で状況が変化した打席を客観的に取り上げるには不十分である.野球のプレイを統計学的に分析する手法のうち,勝利確率の変動を用いて選手の貢献度を測るものがある.本研究では,これを用いて戦評文章の自動生成を行う.戦評文章の分析を行い,文ごとに単語を変数化してテンプレートを作成した.試合の打席ごとのデータとスコアデータを入力とし,変数部分に当てはめるためのプログラムを作成した.生成された勝利概要部分に関する文は人手による戦評文章と同様の内容であった.また打撃部分については客観的な観点から文を生成できた.今後,打撃部分の記述を増やし,投手と敗因の記述を行うプログラムに改良することが必要である.

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