情報知識学会誌
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函館市史:統計史料編のデジタルデータ化における多角的検討
中小路 久美代山本 恭裕松原 伸人川嶋 稔夫木村 健一
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2020 年 30 巻 2 号 p. 176-181

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抄録

 函館市史:統計史料編は,昭和62年に発行された,明治初期から昭和後半にかかけての函館市史に関わる1200余ページに渡る統計資料表を編んだものである.気象,行政,財政,漁業,農業,工業,風俗,水道・電気・ガス,教育,兵事等に係る,数百余の表が収められている.本稿では,この史料編の表が有する価値とそのデジタルデータ化による保存と展開を考察する.これまでの検討から,表が有している歴史的内容やそこから類推される事象に加えて,表という形式のデジタルデータ化の手法,表を書籍として出版するという印刷メディアとしての制約やコンベンションの同定,人手による誤植や誤記入の取り扱い,グラフィックデザインとしての作法の表現など,考慮すべき点が明らかとなった.本稿では,これらの観点から,函館市史統計資料編をデジタル化の課題を考察する.

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