情報知識学会誌
Online ISSN : 1881-7661
Print ISSN : 0917-1436
ISSN-L : 0917-1436
心理学の研究文化とオープンプラクティス
齊藤 智
著者情報
ジャーナル フリー

2021 年 31 巻 4 号 p. 446-451

詳細
抄録

 オープンプラクティスとは,オープンサイエンスの理念を実現するための個別具体的な研究実践である.心理学におけるオープンプラクティスには,オープンアクセスやオープンデータなどの研究完了後に行われるものだけでなく,事前登録,事前審査,オープンレビュー,プレプリント公開など,一連の研究活動の中に組み込まれているものも多い.それぞれにその目的と期待される役割があるため,独自の展開をたどっている側面があるが,今後は,複数のオープンプラクティスが,1つのパッケージとしてまとめられ,研究の開始から成果の公開まで,ごく自然に透明性とアカウンタビリティが高められるような仕組みが構築されていくことが望まれる.

著者関連情報
© 2021 情報知識学会
前の記事 次の記事
feedback
Top