2022 年 32 巻 4 号 p. 420-423
近年日本では観光業を中心にハラール認証の取得や礼拝室の設置が進み,イスラーム教に対する理解が求められるようになった.一方,政策としてデータサイエンス教育の推進が掲げられている.そこで,両者を組み合わせた「イスラーム×デジタル」教材を開発することにした.具体的には,クルアーンの「陸」と「海」に該当する言葉に注目したテキストマイニングや,預言者ムハンマドの言行録ハディースのText Encoding Initiative (TEI) に従ったマークアップなどの教材がある.課題としては,教材を利用する機会が少ないことから教育効果の評価ができていないこと,教材として用いることが適切であるかイスラーム教徒への調査が必要であることが挙げられる.