本研究では,物語制作の生産性向上を目的として,身上書の形式を利用したキャラクター設定支援の手法を提案する.先行研究では,外見や性格,背景史といったキャラクターの部分的な設定の支援や自動生成に関する研究はあるが,キャラクターの外面的特徴,精神的・性格的特徴,および生活状況・人間関係について一括で設定を支援する試みは十分になされてこなかった.そこで,本研究ではクリエイタが設定を行う項目およびその具体例を提示することにより,キャラクターの全体像の設定を支援することとした.提案手法の有効性を確認するために評価用システムを開発し,プロの漫画家や芸術系大学教員,脚本家ら専門家 6名を対象として被験者実験を行った .本稿では,被験者実験による身上書作成機能の必要性の検証,評価用システムの限界,および創作活動の実態に即した具体的な改善点の抽出結果について報告する .