学校改善研究紀要
Online ISSN : 2436-5009
教職大学院科目へのルーブリック評価導入の実践
FD研修会を通じた情報共有の意義と課題
湯田 拓史
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ジャーナル オープンアクセス

2024 年 6 巻 p. 75-89

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抄録

本実践は,教職大学院の共通必修科目へのルーブリック評価導入について,FD研修会での「情報共有」の意義とルーブリック評価の独自活用による組織全体の改善の方途を探った。具体的には,職業に直結した「専門教育」を目的とする教職大学院へのルーブリック評価導入は親和性が高いが,教職大学院によっては教職分野よりも教科教育分野の比率が高い場合があり,両分野の専門性の違いを明示して「情報共有」する機会をFD研修会が提供する必要がある。その上で,教職大学院でのルーブリック評価活用の展開の方向性として,共通必修科目から専門科目への拡大経路,学部のコース専門科目でのルーブリック評価導入による教職大学院と学部との接続経路,行政研修との連携の経路を実践することが挙げられる。ルーブリック評価導入範囲の拡大がもたらす効果を示すことで,評価活動を通じた組織全体の改善を図ることを示した。

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