抄録
本研究の目的は,E県S市の小・中学校の教職員を対象に校長の働き掛けが教職員の心理的安全性とワーク・エンゲイジメントに及ぼす影響について検証し,働きがいが持てる組織・職場づくりのための提案をするものである。E 県が実施している「働き方改革意識調査」によると,S市は同僚性や働きがい,信頼構築が低いことが明らかとなった。そこで,どのような働き掛けがあれば同僚性を高め,働きがいを持って教育に携わることができるかを考えていく。調査では,校長の働き掛けが教職員の働きがいを高め,心理的安全性の確保やワーク・エンゲイジメントの向上に影響を及ぼしているという結果が得られた。さらに,校長との関係づくりに着目し,校長が実践している具体的な働き掛けについてもヒアリング調査を行った。校長の働き掛けが効果を上げるためには同僚性が大きく影響していることが分かり,同僚性を築くためにミドルリーダーの役割についても提案した。