抄録
本研究の目的は,同僚性を生かした授業交流や伴走型授業支援,「出合い」と「振り返り」に焦点を当てた授業改善などの取組を通して,児童と教員の学習エンゲイジメントがどう変容したのかを明らかにすることである。同僚性を生かした授業交流では,交流レベルに応じてポイント化し,結果を可視化したことで,教員の意識が高まり,社会的エンゲイジメントが高まった。また,教員の課題やニーズを明らかにし,評価や授業改善のОJ Tを行った結果,教員の学習エンゲイジメントと教師効力感が高まった。さらに,教師効力感の低い若年教員に焦点を当て,伴走型授業支援や省察的対話を継続して行った結果,学習エンゲイジメントと教師効力感が大幅に上昇した。「出合い」と「振り返り」に焦点を当てた授業改善については,児童の意欲を数値化し,正確に見取ったことで,授業改善に生かすことができた。授業ごとの単発的・短期的な学習エンゲイジメントは高まった。