抄録
本研究の目的は,小規模校におけるキャリア教育に焦点を当て,「教師エージェンシー」の向上を図るには,「協働」・「対話」という要素を組み込んだカリキュラム開発を展開することが効果的かを検証すること,またカリキュラム開発が学校の
組織文化に与える影響について検討することである。Y 中学校の教員を対象に質問紙調査と併せて半構造的インタビュー調査から得られたデータを分析した。その結果,カリキュラム開発を展開することが「教師エージェンシー」の向上に寄与することが明らかとなった。一方で,組織文化の著しい改善までには至らないことが明らかとなった。組織文化の改善を図るためには,教師間・教師-地域間のリフレクションや,ディスカッションの要素を取り入れていくことの必要性が示唆される。