インターンシップ研究年報
Online ISSN : 2433-1996
Print ISSN : 1881-1663
インターンシップと販売実習に関する比較研究
―商業高校の在校生調査から―
髙橋 秀幸
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2013 年 16 巻 p. 1-10

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抄録

 商業高校では古くから販売実習などの体験的・実践的学習に取り組みながら商業教育を進めてきている。近年では学習指導要領の中で「就業体験の機会確保」が謳われ、実施率をみてもインターンシップが商業高校における体験的・実践的取り組みの中心のようにみえる。しかし、販売実習はインターンシップより低い実施率であるが、別のねらいや目的があり商業高校の生徒にとっては重要な学びの一つといえる。そこで本稿では、インターンシップと販売実習という取り組みに着目し、それぞれの効果を明らかにしていくため両者を経験した生徒にアンケート調査を行い、二校の事例から分析を試みた。それぞれの効果をみていくことで両者を共存させていくのか、あるいは効果が共通しているので一方のみでよいのかを考えていくこととする。調査結果からは、両者の効果として4項目に対して有意な差がみられ、特徴的な効果としては、インターンシップが「進路希望を具体化すること」、販売実習では「チームワークや集団で協力して作業をやり遂げること」がみられた。

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© 2013 日本インターンシップ学会
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