職業選択に与えるインターンシップでの他者とのかかわりの影響

抄録

　インターンシップで出会った社会人や学生とのかかわりに着目し、他者とのかかわりが職業選択にどのような影響を与えるかを調査した。調査対象者に半構造化面接を行い、他者とのかかわりと職業選択に関する部分を抽出し、修正版グラウンデッド・セオリー・アプローチ（M-GTA）を用いて分析した。職場の観察、社会人や学生との仕事、社会人から自分への支援行動などの他者とのかかわりで、強みや価値観の気づきがあり、職業選択の変化につながっていた。他者とのかかわりによって強み・価値観が明確化になり職業選択が変化する過程が、就職活動の自己分析と業界・企業研究の過程と類似していた。「職場・職業能力・働き方・仕事」の理解と「自己」の理解により、インターンシップ体験後の職業選択が、「再選択、選択拡大、選択変更、選択混迷、初選択」へと変化することが確認できた。