2024 年 35 巻 3 号 p. 185-193
Rパッケージdada2は、メタゲノムのリードデータを入力として、サンプル中にどのような系統が含まれるかを返すアンプリコン解析プログラムである。本稿では、dada2の関数を用いて、疑似微生物群集のリードデータに対するクオリティコントロールから系統割り当てまでの一連の流れを解説する。Rを用いたデータ解析の実行自体は非常に簡単である。このパッケージに限らず、ユーザは入出力の関係性を正しく理解しながら進めていくことが重要である。今回の内容も、Rの基本的な関数(dim, length, sum, tableなど)の解説を多く含んでいる。これらをうまく組み合わせるだけでも、解析結果を多角的に確認・理解することができる。