抄録
深見池には、動物プランクトンのフサカ幼虫(Chaoborus flavicans)が、特に夏季において高密度で生息する(3800 ind. m-2)。フサカは、顕著な鉛直移動を行うことが知られており、深見池での各層2時間間隔24時間調査においても、日周移動が明らかに認められた。また、水平移動も考えられることから、水平分布について調査を行い、深度5m以浅には若令のみ分布し、深度5m以深から老令が分布し始めることが判った。5m以深では硫化水素が発生し、無酸素層を形成しており、若令の硫化水素と無酸素に対する耐性が低いことが示唆される。さらに食性について、動物プランクトンと緑色硫黄細菌クロロビウムに対する捕食作用についても検討した。