抄録
別府温泉は、源泉数3000孔、流出水量50000t / dayを有する世界でも屈指の大規模温泉地帯である。その地域には、6河川が西方の鶴見連山から別府湾に向かって流れており、そのうちの5河川には温泉の影響が及んでいる。近年、温泉水中にAsなどの有害物質を含むものも存在する事から、温泉水が周囲の環境に及ぼす影響を調査する研究が注目を集めるようになった。そこで本研究では、まず、各河川について、上流から下流域までの化学成分濃度分布の調査を行い、流入する温泉水の状況を明らかにした。つづいて、河川を通して河口域に、年間を通して排出される温泉成分(主要成分および微量成分)を量的に把握する事を試みた。