抄録
本研究では,木津川の数10m規模の砂州において,間隙水中の生元素化合物の分布変動を調べた。また,砂礫層中での生元素動態に影響を及ぼす要因を検証するために,砂礫を充填した人工水路を用いて実験を行った。 野外調査の結果,砂州内間隙水中では河川水に比べ,溶存有機炭素,アンモニア態窒素,亜硝酸態窒素濃度が低く,硝酸態窒素,リン酸態リン濃度は高かった。人工水路実験でも,同様の結果が得られた。しかし,砂礫を滅菌処理した場合これらの変化は見られなかった。このことは,野外及び水路実験において砂礫内で生じた生元素化合物の濃度変化には生物的作用が関与していることを示している。