抄録
シンポジウムの目的は、コロナ禍により生じてきた新たな問題、コロナ禍以前からあった課題の両方の視点を踏まえて生活体験学習の再創造に向けた論点整理を行うことである。石村は、「学童保育」はコロナ禍の中でより一層、「生活衝動」、「生活的自立の欲求」を重視する生活体験プログラムの開発と実践が求められることを指摘した。川邊は、「リスクを背負ってまでもキャンプへの参加を希望する」理由は何かと問題提起、「体験することで何かを獲得することも大切だが、このキャンプのように配慮された環境で体験することそのものが障害児や保護者にとって大切な生活体験になっている。」と評価した。秋葉は「あそびはまなび これから生きる力を育む」を理念とする活動を紹介、「子どもたちの自然体験活動は、要支援児童のみならず、すべての子どもたちの体験機会不足となっており、大きな課題となっている。」と述べた。