生活体験学習研究
Online ISSN : 2760-1463
Print ISSN : 1346-1796
学術論文
ポストコロナ社会における家庭との連携に関する 保育者の意識と保育の変容
永田 誠 菅原 航平大村 綾
著者情報
ジャーナル フリー

2024 年 2024 巻 24 号 p. 39-46

詳細
抄録
本研究では、ポストコロナ社会において幼児教育・保育施設/保育者がどのように事態に対応してきたか、「コロナ禍」を経験したことによる家庭との連携・協働の必要性について、質問紙調査から保育者の意識変容と園の具体的取り組みを把握することを試みた。調査協力が得られたのは16園の保育者257名であった。 本研究から得られた知見として、園・保育者の家庭・親との連携・協働の必要性の認識は、「コロナ禍」以前からの取り組みや園の保育理念や規模といった園組織に起因する要因と、保育年数や役割・役職、環境等の個人的要因の双方が影響を及ぼし合っている。加えて、「コロナ禍」において感染防止対策等による業務量の増大による疲弊が生じているものの、家庭・親との連携・協働の取り組みが必要であると認識する保育者が一定数存在していた。今後、家庭との連携・協働の改善においては、「コロナ禍」を経験したことによって見えてきた必要性を、具体化していくプロセスが園に求められる。
著者関連情報
前の記事 次の記事
feedback
Top