主催: 日本ロービジョン学会, 視覚障害リハビリテーション協会
総合的・包括的な視覚障害リハビリテーションの実践のために不可欠なのは、医療、福祉、教育、行政などの各分野を結ぶ「連携」である。我が国の現状では、連携に向けてのさまぎまな取り組みがみられるものの、より幅広い密接な連携を目指して解決すべき課題も多い。「連携」をテーマとするこの合同会議を機に、これらの課題に対するひとつのアプローチとして、「視覚リハ手帳(仮称)」の作成を立案した。視覚障害者が、医療機関、リハビリ専門機関、学校、行政機関などでさまぎまな相談やサービスを受ける際に、各個人の視覚障害の状態や望まれるサービスの内容などの情報が逐次記入できる手帳を作成し、希望する視覚障害者自身がこれを所持して必要に応じて開示することにより、それぞれの専門機関で必要な情報が正しく効率的に共有できることを目的とする。同時に、リハビリの途上にある視覚障害者にとって有益な情報も盛り込み、その手帳を持つことがリハビリを進めるうえでの潤滑剤・促進剤となることを目標とする。このようなコンセプトのもとに、医療、福祉、教育、行政の各分野のメンバーからなるプロジェクトチームを結成し、望まれる「手帳」のかたちについて検討を重ね、その試作品をこの合同会議において発表する。「手帳」の完成に向けて多くの方からのご意見を期待する。