日本ロービジョン学会学術総会プログラム・抄録集
第6回日本ロービジョン学会学術総会プログラム・抄録集/第14回視覚障害リハビリテーション研究発表大会
セッションID: L5
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特別支援教育の展望と課題
*雷坂 浩之
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抄録

1.特別支援教育とは
これまでの特殊教育の対象の障害だけでなく、対象とされなかったLD、ADHD、高機能自閉症も含めて障害のある児童生徒学生の自立や社会参加に向けて、その一人ひとりの教育的ニーズを把握して、その持てる力を高め、生活や学習上の困難を改善または克服するために、保護者をはじめ福祉、医療、労働等の様々な関係機関との連携と協力のもとに適切な教育や指導を通じて必要な支援を行うものである。(「今後の特別支援教育の在り方について」(文部科学省最終報告一平成15年3月)

2.特別支援教育の展開におけるキーワード
特別支援教育を展開する上での必須「アイテム」は、以下3点である。
(1)個別の教育支援計画(ニーズの把握と指導計画の策定及び評価の仕組み)
(2)特別支援教育コーディネーター(支援実施者、関係機関等の連絡調整役)
(3)広域特別支援連携協議会等(関係機関等の教育支援を支えるネットワーク)

3.特別支援教育の課題
特別支援教育とは、障害を持つ子どもをその乳幼児期から成人期に至るまで生涯にわたって支援する観点から、的確なニーズの把握と継続性をもった効率的な支援システムを構築することが重要である。そのためには、視覚障害の分野においてでさえも、今後の特別支援教育を支えるには既存の盲学校等の教育機関が持つ専門性の向上と医療・福祉等の関連機関等との密接な連携(ネットワーク)を早急に具体化することが課題である。

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© 2005 日本ロービジョン学会・日本視覚障害リハビリテーション協会
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