日本レーザー医学会誌
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特集「脳神経外科領域のPDD, PDTの進歩」
Talaporfin sodiumを用いた蛍光診断法の可能性と限界
丸山 隆志村垣 善浩安藤 岳洋伊関 洋佐久間 一郎高倉 公朋岡田 芳和
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2011 年 32 巻 2 号 p. 139-142

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抄録

悪性腫瘍に対する光線力学治療(photodynamic therapy, 以下PDT)は,腫瘍親和性のある光感受性物質を投与した後,腫瘍組織にレーザー照射を行うことにより光化学反応を引き起こし,腫瘍細胞に選択的にダメージを与えることを目的とした治療手段である.脳腫瘍において最も悪性度の高い腫瘍のひとつである神経膠芽腫に対して, talaporfin sodiumを用いたPDTは放射線化学療法に加え新たな治療手段として注目されている.talaporfin sodiumは殺細胞効果を目的としたPDTとしての光感受性物質として知られているが,蛍光診断への応用の可能性については検証が行われていない.本薬剤を用いた蛍光診断法の可能性についてアミノレブリン酸(5-ALA)に用いた定量的観察方法を用いて,その有用性と限界について報告を行う.

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© 2011 特定非営利活動法人 日本レーザー医学会
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