2014 年 35 巻 1 号 p. 13-17
アレルギー性皮膚炎の原因は十分に解明されておらず,その発症過程の解明には皮膚内部構造の非侵襲的な追跡が重要である.本研究では,皮膚内部構造の断層イメージを非侵襲で取得できる光コヒーレンストモグラフィ(OCT)を用いて,炎症を伴う皮膚の形態変化をミクロに経過観察することに成功した.実験では,皮内投与によりアレルギー反応が確認された部位とコントロールとして生理食塩水を投与した部位をOCT で観察することで,アレルギー反応部位では表皮層の肥厚と末梢血管の拡張を確認した.また同部位において,投与からの経日変化を詳細に観察した.