近年リニア電子スキャナーの発達普及により, 肝胆膵疾患の超音波診断法は大きな注目がよせられている.今回閉塞性黄疸10例について他の検査法と比較検討を行なった.閉塞性黄疸の診断に対して超音波検査は10例中10例 (100%) , ERCPは7例中5例 (71%) , PTCは7例中7例 (100%) , CTは4例中4例 (100%) が診断できた.閉塞部位あるいは原因疾患の診断に対して超音波検査は10例中6例 (60%) , ERCPは7例中7例 (100%) , PTCは7例中7例 (100%) , CTは4例中3例 (75%) が診断された.超音波検査は簡便で非侵襲性でること, 閉塞性黄疸の診断率が高いことより, 閉塞性黄疸を疑った場合まず第一に行なうべき検査法と考えられる.