昭和医学会雑誌
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聴力型分類におけるコンピューター利用について
諸星 咲子
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1987 年 47 巻 2 号 p. 265-275

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抄録
難聴の診断には純音聴検査は不可欠である.この検査結果は, オージオグラムによる聴力損失と聴力型で表示される.この聴力型の分類にコンピュータを利用し, 定義にもとつく聴力型の判定基準をもとにして聴力型別処理システムを試作した.このシステムと一人の医師の判定結果とを比較検計した.対象は同一のオージオメータで, 昭和大学病院防音室内で一人の聴力検査士が測定した2, 000例である.両判定による一致率は, 正常型, ろう型では高く, 90%近くに及ぶが, 山型, 低音障害型では低く50%前後であった.その理由は山型は非典型例が多くみられ, 両判定による聴力型分類が異なるためと分かった.そこで, 聴力損失値を利用したコンピュータによる分類には, 典型例のみを分類し, 非典型例は「その他」とする分類が適切であると考えられた.しかし, 現実には目的により様々な分類法が必要となるので, オージオグラムのパダーン認識処理の改善のみならず難聴に関する他のデーダをも活用する必要があることがわかった.
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