抄録
ヒト骨髄性白血病患者から樹立したML-1細胞の分化誘導実験系で, アッセイ法を検討し簡便な定量的方法の確立を試みた.活性酸素の産生能を示すNBT還元能はML-1細胞の分化に伴って現われ, 貪食能, 形態変化と平行して変動した.従ってNBT還元能の測定は分化の指標の一つになりうると思われた.従来用いられてきた顕微鏡観察による陽性細胞の百分率を調べる方法にかえて新しく96穴マイクロプレートとマイクロプレート専用自動分光光度計を使用した比色法を試み, 細胞数, インキュベーション時間, 試料との培養時間等, 諸条件を決定した.細胞当りの吸光度の対数値は従来の百分率法とほぼ直線関係にあった.この測定法を用いる事により, 客観的かつ定量的に, 骨髄性白血病細胞の分化誘導活性を測定する事が可能と思われる.