昭和医学会雑誌
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選択的MAO-A阻害薬の降圧効果について
山本 正人橋本 みゆき山田 二三夫野々山 友子深澤 一郎小口 勝司安原 一
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1988 年 48 巻 4 号 p. 455-458

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抄録
MAO阻害薬の降圧作用のメカニズムには不明な点が多い.そこで今回われわれは, 選択的MAO-A阻害薬のclorgyline, MAO-B阻害薬のdeprenye, 両type MAO阻害薬のpargylineを, normotensive ratに腹腔内, 脳室内投与し, 血圧に対する影響を検討した.実験にはWistar系雄性ラット (2009) を用い, 1群5匹とし, saline, clorgyline 5mg/kg, clorgyline 10mglkg, deprenye 10mg/kg, pargyline 10mg/kgをおのおの腹腔内投与した.同様に, saline, clorgyline (200μg/10μl) , deprenyl (200μ9/10μl) , pargyline (200μg/10μl) を脳室内投与した.血圧, 心拍数は薬物投与前, 投与2, 4, 6時間後に, 非観血的に測定した.Clorgyline 10mg/kg腹腔内投与群, clorgyline (200μ9/10μl) 脳室内投与群では, 両群とも薬物投与後2時間後に, 血圧の有意な低下がみられたが, 他の群では認められなかった.以上の結果より, 選択的MAO-A阻害薬のclorgylineのみが降圧作用を持つことがわかり, このことはMAO-Aの基質である脳内noradrenalineの血圧に対する作用と何らかの関係があることを示唆しているものと思われる.
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