昭和医学会雑誌
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骨髄移植後発症した自然気胸に対し胸腔鏡下治療を行った一症例
根本 洋鈴木 隆北見 明彦山城 元敏堀 豪一池田 忠明高橋 博義
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1993 年 53 巻 1 号 p. 107-110

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抄録
われわれは21歳の男性に発症した自然気胸に対し, 胸腔鏡下のブレブ切除術を行った.当症例は9年前再生不良性貧血と診断されたが, その治療に起因すると考えられる肝炎, 両側大腿骨頭壊死・糖尿病を併発した.再生不良性貧血の増悪に対し骨髄移植が施行された.移植後の経過は順調であったものの, その後糖尿病のため入院治療を行っている際に左自然気胸を認めた.第一回目は保存的治療により軽快したがまもなく再発した.両側大腿骨頭壊死に対する人工骨頭置換術が予定されていたので, 手術の際の緊張性気胸を回避するため, 自然気胸の治療を先行させた.この症例はいわゆるpoor riskと考えられたので, 手術侵襲を少なくする目的で胸腔鏡下に自動縫合器 (以下, ENDO-GIA) を使用してブレブ切除術を行った.術後第8病日に一度退院し, その後大腿骨頭の手術を行ったが, 自然気胸の再発は認めていない.胸腔鏡下による手術に関する統計学的な安全性はまだあきらかにはされていない.しかし, 胸腔鏡下の手術は皮膚切開創と胸膜切開創が小さく侵襲が少ないため入院期間の短縮化が可能であり, 今後poor riskの症例に対しての適応が拡大されていくと考えられる.また今回われわれの用いたENDO-GIAは根治性が高いと思われた.
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