昭和医学会雑誌
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劇症肝炎および肝硬変における血清胆汁酸分画動態の臨床的意義
阿部 和男与芝 真菅田 文夫
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1993 年 53 巻 1 号 p. 25-30

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抄録
劇症肝炎 (Fulminant Hepatitis: FH) 16例, 肝硬変 (Liver Cirrhosis: LC) 12例の血清胆汁酸を測定し, 病態との関連を検討した.血清胆汁酸はHPLC法を用いて15分画を測定した.1) 15分画を合計して得られた血清総胆汁酸量 (TBA) はFHにおいてLCと比較して有意な上昇を認めた.2) 胆汁酸15分画のなかでは, ケノデオキシコール酸のグリシン抱合体 (GCDC) , およびコール酸グリシン抱合体 (GC) がFHにおいてLCよりも有意な上昇を認めたがその他の分画には有意差は見られなかった.3) またFHにおいてLCよりも一次胆汁酸/二次胆汁酸比が有意な上昇を認めたがグリシン体/タウリン体 (G/T) 比, コール酸 (C) /ケノデオキシコール酸 (CDC) 比, 抱合率には有意差は認めなかった.以上の結果は急激かつ広汎な肝細胞破壊により重篤な肝不全をきたすFHとそれが相対的により軽度であるLCとの重症度の差を反映するものと考えられ, 両群の病態の差を知るうえで有用と思われた.
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