昭和医学会雑誌
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気管支喘息患者におけるHouse Dust吸入誘発試験後の尿中Leukotriene E4の変動について
田島 博之足立 満木村 輝明河野 泰朗高橋 昭三
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1993 年 53 巻 1 号 p. 39-46

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抄録
Sulphidopeptide leukotriene C4とD4 (LTC4, LTD4) は強力な気管支収縮作用を有する.アレルギー性気管支喘息におけるロイコトリエンの役割を検討する目的で, ハウスダスト (HD) 皮内反応およびRAST陽性患者29名にHDによる抗原吸入誘発試験 (BPT) を実施し, 経時的にLTC4, LTD4の安定した尿中最終代謝産物であるLTE4を測定した.1) HDによるBPTで呼吸機能 (FEV1.0, PFR, V50, V25) の変化がみられなかった症例では, 12時間の尿中LTE4の変動はなかった.2) 即時型喘息反応 (IAR) のみを示した症例では, 吸入後3時間で尿中LTE4の有意な増加 (p<0.01) を認めた.3) 二相性喘息反応 (DAR) を認めた症例では, 吸入後3時間で尿中LTE4の有意な増加 (p<0.01) を認めたが, 3~12時間の問では有意な増加はなかった.4) IAR, DARを認めた症例において, 吸入後3時間の尿中LTE4の変化率と呼吸機能の最大変化率の間には相関はなかった.以上の結果よりLTE4の前駆物質であるLTC4, LTD4はアレルゲン吸入後のIARを引き起こす重要なmediatorであることが示唆された.
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