昭和医学会雑誌
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胸膜炎および心外膜炎を併発した多発性骨髄腫の1例
鬼塚 淑子石山 泰二郎川上 恵一郎上野 秀之日野 研一郎友安 茂鶴岡 延熹石田 憲毅大塚 敏彦太田 秀一風間 和男
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キーワード: 多発性骨髄腫, 胸水, 心嚢液
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1993 年 53 巻 3 号 p. 317-321

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抄録
症例は77歳, 女性.昭和63年にIgA-λ型多発性骨髄腫の診断を受け, 経過観察されていた.平成4年2月より貧血の増強, IgAの増加および胸部レ線上胸水・心嚢液貯留が認められ当科入院.胸水・心嚢液中に骨髄腫細胞が多数みられ, 化学療法を施行したが急激な経過をとり死亡した.剖検で, 胸膜・心外膜及び胃周囲リンパ節に異型性に富む骨髄腫細胞の浸潤がみられた.多発性骨髄腫において胸水・心嚢液貯留を伴う例は稀であるため, 文献的考察を加え報告した.
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