抄録
米粒体を含んだ足関節部皮下腫瘤摘出後, 足関節炎が顕性化した痛風の1例を報告する.本症例は, 発症が米粒体を含んだ皮下腫瘤であり, 痛風結節ではなかったことや, 皮下腫瘤摘出後に足関節炎が顕性化し, 関節内に多数の米粒体を含んでいた点で, あまり報告例の見られない症例である.本症例の米粒体は滑膜内の穎粒状結節が壊死を伴い遊離したものと考えられる.また, 関節炎が顕性化されなかったのは, 炎症性物質が関節液とともに漏出し, 皮下膿胞を形成したことによるものと思われ, 腫瘤を摘出したことにより, 閉鎖状となった関節内でcrystal induced synovitisの症状を発現し, 足関節炎が顕性化したものと考えられる.