昭和医学会雑誌
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カンジダ性敗血症診断における血清 (1→3) β-D-glucan 測定の意義
石井 康夫菊池 雷太野村 憲弘五味 邦英
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2004 年 64 巻 4 号 p. 360-367

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抄録
真菌感染症では, 原因真菌の検出が最も正確な真菌感染症診断ではあるが, 真菌性敗血症, 真菌性肺炎などでの真菌の分離培養は困難な場合が多い.今回, カンジダ敗血症の補助診断として行われている血清マーカーの, (1→3) β-D-glucan, 易熱性蛋白抗原 (カンジテック抗原) 測定の有用性を培養検査と関連付けて検討した.血液培養の結果, 真菌陽性であった症例において (1→3) β-D-glucanを測定した症例はすべて (1→3) β-D-glucan陽性であった.一方, 血液培養陽性16症例でカンジテック検査を施行した9症例中, 6症例でカンジテックが陽性であった.しかし陰性の3症例のうち2症例では, (1→3) β-D-glucanが300pg/ml以上であったにもかかわらずカンジテックは陽性とならなかった.敗血症症例での (1-3) β-D-glucan値の変動と血液培養の結果の相関は16症例中10症例 (63%) で明確に現れており, (1→3) β-D-glucan値が病勢の推移をも反映しているといえた.カンジダ敗血症の診断において, (1→3) β-D-glucan測定により, 血液中のカンジダの存在を見逃すことはないといえる.
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