生体医工学
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バトントワリング選手のための動作改善支援システムの開発
藤原 大智大須賀 美恵子
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2019 年 Annual57 巻 Abstract 号 p. S265_2

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抄録

世界レベルのバトントワリング選手を対象に,調子がよい時と悪い時(成功時と失敗時)の動作の違いを確認するためのシステムを提案する.世界レベルの選手は動作の違いがわかればその改善ができるため,動作の違いを明確にすることが動作改善支援につながるからである.世界大会出場経験のある選手を対象に行ったインタビューより,利用制限が少なく,一人で毎日使えるもの,特にスマートフォンでできるものがよい,動画を重ねて見ると役に立ちそうという意見を得た.動作解析にはモーションキャプチャが用いられることが多いが,本研究では,ユーザが一人で日常的に利用できるということを重視し,スマートフォンで撮影した動画を用いたオーバーレイ動画と,腕に小型の加速度センサを取り付け取得した3軸加速度データをグラフ表示するシステムを開発した.インタビューした選手のうちの2名を対象にシステム試用とアンケートを実施し,オーバーレイ動画と加速度データグラフが動作の違いの理解に役立つという評価を得た.また,疲労から起こる動作の違いを見たい,異なる部位に加速度センサを付けたいという意見も得た.今後,スマートフォンアプリ化を進める予定である.

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© 2019 社団法人日本生体医工学会
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