2019 年 Annual57 巻 Abstract 号 p. S93_2
背景:先行研究にて3ヶ月間、週1回の高強度(80%最大ワット)インターバルトレーニング(HIT)を実施すると、心臓の形態的変化が生じ最大及び最大下での運動時の呼吸循環機能が劇的に向上することを報告した。本研究は、トレーニング強度(95%最大ワット)を上げて、同様の呼吸循環機能の変化を調査した。方法:男子大学生16名を対象に、トレーニング群(Tr群)8名と対照群(C群)8名に振り分けた。Tr群は自転車エルゴメーターを用いたHITを週1回、2ヶ月間実施した。トレーニングの内容は最大運動負荷の95%負荷を疲労困憊まで持続させ、3分間の休息を挟んで計3セット繰り返す方法を用いた。HIT前後で最大運動負荷テスト、一定負荷運動テスト中の呼吸循環機能の測定と血圧の測定を実施した。結果: Tr群においてのみ、最大運動時の昇圧反応の増強と運動パフォーマンス及び最大酸素摂取量が向上した。また、最大下運動時の換気抑制などの生理学的適応変化が認められた。結論:先行研究よりもトレーニング強度を上げた週1回のインターバルトレーニングを用いても、先行研究と同等の生理学的適応変化が生じることが示された。