生体医工学
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超聴診器の研究開発
齊藤 旬平鳥飼 祐介岩澤 亮小川 晋平
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2024 年 Annual62 巻 Abstract 号 p. 94_1

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抄録

日本で2025年に大きな問題になるとされている心不全パンデミック、その原因となる心臓弁膜症や心筋症といった心疾患を早期に発見することが重要な社会課題である。これまで、心疾患のスクリーニングは人の聴覚と技術による”聴診”によって行われており、そこで疑われた者が侵襲や技術の要する心臓超音波検査等の精密検査を受けて診断されてきた。日本は超高齢社会に突入し心疾患の有病率も上昇しているため、このスクリーニング検査の精度を向上させ、人の技術によらず簡単に、そして記録に残る形で実施できるようにしなければならない。そこでAMI株式会社は「超聴診器」の研究開発並びに聴診DXの推進を通して心疾患の新たなスクリーニング及びモニタリング方法を提案している。当社は2023年に心音及び心電の検査が可能なハンドヘルド型の医療機器の薬事承認を取得しており、現在はこの機器にアドオンする形のプログラム医療機器を開発している。これらの活動に伴う当社の薬事戦略は、臨床課題を正確に捉えた解決策としての使用方法や評価内容になっているかを中心に立案されてきた。当日は、社会課題を解決するための一環として実施してきた薬事戦略の課題を含めて、当社の超聴診器の研究開発と社会実装についてお話しする。

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© 2024 社団法人日本生体医工学会
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