抄録
バイオガスを単にコージェネレーションシステムにより電力と熱に変換し、主に自家利用する現状のシステム(以下、現状システム)では、高い導入・運転コストの割に売電価格が安いことから事業採算性をとるのが難しく、普及が進んでいない。そこで、事業採算性向上を目指して、現状システムのバイオガスの利用方法と施設で必要なエネルギーの調達方法に着目し、改善案としてエネルギー供給コミュニティを提案した。そして、エネルギー供給コミュニティと現状システムとを事業採算性とバイオガスエネルギー効率(合わせて事業性とする)の点から比較可能な評価モデルを構築し、A市に適用して事業性の試算を行った。また、事業採算性へ及ぼす主な影響因子を明らかにするために感度解析を行った。