廃棄物埋立地から放出されるメタンは地球温暖化に大きく寄与している。既往研究において、廃棄物埋立地の被植地と裸地では廃棄物層内の埋立ガス濃度と覆土表面からの埋立ガスフラックスの関係に違いがあることが明らかにされている。また、農業分野ではメタン放出量に与える植物の通気組織の影響が報告されており、同様に廃棄物埋立地においても植物の通気組織が埋立ガス放出に影響を与えていることが考えられた。本研究では、植物の通気組織を介した埋立ガス放出についてカラム実験と中国上海市老港処分場および崇明県生活ごみ総合処分場での現地調査により検討を行った。その結果、植物の通気組織を介した埋立ガス放出経路の存在を支持する結果を得た。