主催: 一般社団法人 廃棄物資源循環学会
環境庁告示13号で示されている検定方法の固液分離で使用するガラス繊維ろ紙について検討を行ったところ、一部の有機バインダー処理を行ったもので農薬類の吸着が見られた。粒度分布の測定では、同じ1µmの粒子を保留するガラス繊維ろ紙でも保留する粒子の径に差違が見られ、それに起因すると見られる重金属類の測定結果の差も確認された。また、告示の改正でガラス繊維ろ紙からメンブレンフィルターへの変更を行う事が検討されているため、メンブレンフィルターについても同様の検査を行ったところ、一部のメンブレンフィルターで農薬類について大幅な回収率の低下が見られた。回収率の低下が大きい農薬ほどオクタノール/水分配係数が高い事から、PCBも回収率が低下する可能性が高く、PCB類縁化合物のポリ塩化ターフェニルを用いて試験を行ったところ、すべてのフィルターで大幅な回収率の低下が確認された。