抄録
途上国の廃棄物管理における改善努力は、ハードウェア投入型を経てソフトウェア・アプローチに至ったが、なお課題解決は行き詰まっている。ここに欠けているのは関係者が環境に配慮する意思や倫理をもち、行動に変容をもたらす能力ではないか。物理的な側面であるハードウェア、制度的な側面である ソフトウェアに加え、これらの共通的な基盤としてハートウェアが重要である。
本稿は事業 (Project) 段階での市民のハートウェアのあり方や前提となる条件を探るため、スリランカの市民(商店)の環境配慮行動に着目し、その規程要因の分析を通じてハートウェアのとらえ方とその変化を促す要因を探ることを試みる。