抄録
継続可能な循環型社会の実現に向け,3Rの徹底が課題として挙げられている.3Rの認知度は年々高くなっているが,実際に行動に移す人の割合は少ない.このため,3Rの更なる活性化に向けて,3R技術とシステムの高度化や,情報の的確な把握・提供と人材育成などが求められている.このようなシステムや情報共有の実現手段としてITが有効であるが,ITを利活用するには,対象業務の理解,必要な情報とそれを活かすビジネスモデルの構築とこれを実現する情報システムが必要となる.よって本論文では,事業として3Rに取り組んでいる企業や組織を訪問し,その業務内容や実際に現場で起こっている問題,および現状業務におけるITの利活用状況についてインタビュー調査を行った結果について述べる.また,調査結果に基づき,今後の3RにおけるIT利活用のあるべき姿について考察する.