抄録
一般廃棄物不燃・粗大ごみに着目し、それらのごみ処理を行う施設におけるリサイクルの推進及び埋立量の削減を目的として研究を行っている。ここでは、市町村の不燃ごみ処理施設から排出され、埋め立てられる不燃処理残さを対象として、乾式比重差選別機を適用し、埋立量の削減について検討した。その結果、不燃残さからガラス陶磁器くず及び硬質プラスチック類を高い純度(90%以上)で分離することができた。また、不燃物または可燃物の分離と考えた場合、その純度はさらに高く(95%以上)になることがわかった。これらの分離物は、不燃残さの重量及び容積において約80%を閉めており、ガラス陶磁器くずの人工砂等の有効利用や硬質プラスチック類のサーマルリサイクル等、それらの利用先が確保できるならば、埋立量の削減(埼玉県平成22年度実績で計算すると、約6.2千トン、埋立量の5%削減)が可能であることがわかった。