主催: 一般社団法人廃棄物資源循環学会
細長い谷戸地形に整備している最終処分場の埋立地周辺斜面には、風化泥岩の地すべり地形、地質が連続している。この周辺区域では、近年の急速な宅地化の進展によって、開発道路の整備や造成工事に伴う地形改変を誘因とした地すべりによる被害が多く発生している。最終処分場の次期埋立地や工事用搬入道路を整備するうえで、未然に土砂災害の影響を防止するために、地すべりせん断強度の設定とすべり面の深度を把握できる簡易調査手法および判定指標の確立が必要となっている。各地すべり箇所のせん断抵抗力を現場試験モデルとして扱った逆計算モデルの提案値について、リングせん断試験等の室内土質試験結果と比較することにより、力学的な評価を行った。さらに短期的に地すべり深度を判読するため、4種類のサウンディング試験の結果から、深度方向に対する貫入能力の変化パターンについて、多変量解析等を用いて地すべり深度判定指標を検討した。