最終処分場では、浸出水の浸透拡散を防ぐために、遮水工として現地発生土にベントナイトを混合したベントナイト混合土(BMS)が広く利用されている。
本研究では、地下水状態などが実際の処分場とは異なるものの、BMS層厚を実サイズの50cmとし、保護土層等をすることでBMSの含水比状態が締め固め時から大きく変化しないようにした屋外模型遮水工で、局所沈下深さとジオネット(GN)の有無を変えた沈下実験を行った。この沈下実験後に水位1mを与えた浸透実験を行い、変形したBMS層の遮水性把握を試みた。
その結果、BMS層表面の亀裂幅が2mm以上の場合は、浸透流にベントナイトの吸水膨潤が追いつかず、遮水性が損なわれることず確認できた。また、このような亀裂は、沈下の幅が120mの場合において、GNなしで5cm程度以上、GNを設置した場合で0cm以上の沈下が生じる場合に発生することが確認できた。