抄録
太陽光発電設備の需要が高まる一方で、パネルの廃棄に関する問題が浮上してきている。1980年代に登場し、90年代にかけて普及し始めた太陽光発電が、約20年と言われている耐用年数を過ぎ次々と廃棄されている。このまま急速に増え続ける太陽光パネルの廃棄物に対して何もマニュアルのないまま処理されていくと、不適切な処理による環境汚染の発生や不法投棄といった問題が生じる可能性もある。そういった問題を未然に防ぐためにも、廃棄物が大量に出る前に太陽光発電設備の正しい処理方法の選定や効率的な収集運搬システムを模索する必要がある。本研究では、その手始めとして既存の処理方法を参考にして太陽光パネルの適切な収集運搬システムについて検討する。