抄録
短期再生可能でカーボンニュートラルな非可食性バイオマスから、加水分解を加えた熱分解法によりA重油代替燃料を製造する検討を行った。加水分解を加えることにより脱水工程を省略でき、その後比較的温和な反応条件で熱分解することにより、低コストで高収率のA重油代替燃料を製造できる可能性がある。オートクレーブを用いた実験の結果、鉱油と純水の混合溶媒を用いると低温度域で加水分解が進行し、その後の熱分解反応温度領域で脱水を伴う熱分解が進行するため、高収率で低極性のA重油代替燃料が得られることが判明した。さらに、溶媒中の純水割合が高いと水+水溶性成分とガスの収率が上昇し、低いと残渣収率が上昇することから、純水量が生成物収率に影響することが示唆された。ただし、このとき水蒸気分圧による反応圧力の変化が大きいことから、反応圧力が生成物収率に与える影響についてさらに検討する必要があることが判明した。